厚労省が発表した2024年の自殺者数。全年齢の自殺者数は2万268人で前年より1569人減少し過去最少水準となりました。しかし、この改善の陰で深刻な危機が進行しています。小中高生の自殺者数が527人と過去最多になり、特に女子中学生と女子高校生の増加が目立っているのです。少子化の中増え続ける子どもたちの自殺。この現実にどう向き合えばいいのでしょうか。

小中高生の自殺 過去最多を更新

厚労省の発表によりますと、2024年の小中高生の自殺者数は527人。これまでで最も多かった2022年の514人を上回り過去最多となりました。

【小中高生の自殺者数】
▶ 高校生 349人(全体の約7割)
▶ 中学生 163人
▶ 小学生 15人

女子中高生で目立つ増加

性別で見ると、特に女子中学生と女子高校生の自殺者数の増加が目立っています。女子中学生と高校生の自殺者数は10年前と比較しておよそ3倍に増加しています。

【男性】()内は2023年
▶小学生9人(5人)↑
▶中学生64人(73人)↓
▶高校生166人(181人)↓
▶合計239人(259人)↓

【女性】
▶小学生6人(8人)↓
中学生99人(80人)↑
高校生183人(166人)↑
合計288人(254人)↑

動機は?子どもたちが抱える重荷

厚労省の令和6年版自殺対策白書によりますと、
▶小中高生は自殺の原因・動機は「不詳」である割合が高い。学年段階が上がるにつれその割合は低下する。
▶「家庭問題」の割合が高いのは小学生
▶「健康問題」の割合が高いのは女子高校生
▶「学校問題」の割合が高いのは男性では中学生と高校生、女性では中学生と分析されています。

【主な原因の詳細】
▶家庭問題:「家族からの叱責」「親子関係の不和」
▶健康問題:「病気の悩み、影響(うつ病、その他の精神疾患)」
▶学校問題:「学業不振」「進路の悩み」「友人関係の不和」

自殺未遂というSOS

令和6年版自殺対策白書では、2020年~2021年の間に自殺した女子小中高生のうち、過去に自殺未遂歴があった割合が上昇していると指摘されています。

また、2022年以降は男女ともに自殺未遂歴のある小中高生の自殺者のうち、過半数が1年以内に自殺未遂を行っていること、特に女子小学生や女子高校生では1カ月以内に自殺未遂を行った割合が高いことが明らかになっているとしています。(※自殺未遂の時期は2022年以降把握可能に)

【自殺未遂歴】女性・2020年~21年
▶小学生 約25%
▶中学生 約30%
▶高校生 約45%

夏休み明け 9月1日の増加

時期については8月後半から増加、特に夏休み明けの9月1日に多くなっていま。(2009年以降・日別より)

「北海道・東北」では増加する時期が他地域より2週間ほど早く、北海道・東北地方の夏休み明けが1~2週間早い傾向にあることが関連すると考えられています。

学校・家庭・社会に求められる連携

厚労省は今月10日、各都道府県に児童生徒の自殺予防の強化を通知。1人1台の端末を活用した健康観察や校内連携の強化、相談窓口の周知を進めるよう求めています。