あまり見慣れない道具を運ぶ部員たち。
この道具を運び、セッティングするところから農業部の活動はスタートします。

今回訪れた農業部があるのは会津農林高校。
主に農業関係について学び、地域の農産業を支える人材を育てています。

より高度な農業についての勉強をする部活動なのかと思いきや、ん?
何やら着替えていますね。
職人のような格好。

安藤さん
「そば打ちを主にしている。」

会津特産でもある「そば打ち」をする部活動なのです。
部員は、もうすぐ卒業を迎える3年生を含め17人。
そば打ちだけでなく、学校の授業で作った農作物を道の駅のイベントなどで販売も行っています。

メインのそば打ちは、外部から講師を招き月に3回ほどの練習日があります。

佐々木さん
「楽しそうにそば打ちしてると思って見てたら、当時の顧問の先生に”一緒にやってみる?”と言われ、その時にそば打ち楽しいと思い入部した。」

小山さん
「先輩がそばをうっているところを、体験で見た時に楽しそうだと思って。最初は教えてもらいながらじゃないと全然わからない。上達できて楽しいと思います。」

農業部では、そば処・会津の伝統の打ち方を教わっています。

安藤さん
「(生地の)練り方から違う。坂下打ちはお湯で大きな団子にする。のし方は、大きな太いのし棒を使うんですけど、江戸打ちの場合だとこれよりも一回りくらい細い棒を使って四角にのす。坂下打ちの場合、これ1本で丸くのす。」

伝統を学ぶ生徒達に、教える方も力が入ります。

指導者:小熊さん
「私の時には(農業部が)無かった。私も会津農林高校卒業ですけど(そば打ちを覚えることは)すごくいいこと。部員はみんな素直なので大変だと思ったことないです。それぞれ個性があって、3年生になるとどこで打っても恥ずかしくない。」

年数を重ねるごとに上達する腕前。
年2回、福島市でその腕前を披露するイベントもあり、一般の方にも味わってもらっています。

新井田さん
「初めてそばを打って、家に持って帰った時に親が絶賛してくれました。」

栗田さん
「ひとりでそばを打てるようになりたいです。」

3年生はもうすっかり指導もできる腕前なので2年生を教える立場です。

佐々木さん
「最初に打ったそばを思うと懐かしい。向上心をもっていかないと何事にも取り組めない。」

安藤さん
「まわりの人達にそばを振る舞えれば、コミュニケーションの一環になると思いますので、これからも趣味として続けていきたいと思います。」

そば打ちの技術だけでなく、取り組み方・考え方など気持ちの向上にも繋がっているのかもしれません。

安藤さん
「人数が少なくても人数が少ないなりに、伝統を途切れさせないような工夫をしていって後輩達に繋いでいって欲しい。」

『ステップ』
https://www.tuf.co.jp/general?id=147
福島県内にて月~金曜日 夕方6時15分~放送中
(2025年2月19日放送回より)