黒川理恵子元愛媛県議が過去に支出した政務活動費24万円について、松山地方裁判所は違法だったと認定し、黒川元県議に返還させるよう知事に命じる判決を言い渡しました。

裁判所が違法と認定したのは、西条市選出の黒川理恵子元県議が政務活動費から西条市倫理法人会に支払った会費のうち24万円です。

裁判では、松山市内に住む男性が、黒川元県議が西条市倫理法人会に支払った過去5年分の会費について必要な経費とは認められないなどとして、愛媛県に返還させるよう求めていました。

松山地裁の古市文孝裁判長は「会費はセミナーなどへの参加費用にあたり、そのテーマは倫理の学習や実践などに関連するものが大多数で、地方行財政をテーマにしたものは極めて少数」などと指摘。

支出は議員の調査研究のための必要性に欠けるなどとして、原告が請求したうちの2年分を違法と認定し、あわせて24万円を県に返還させるよう中村時広知事に命じました。

判決を受け中村知事は「県の主張が一部認められず残念。判決内容を詳細に確認、検討した上で、適切に対処してまいりたい」とコメントしています。

黒川元県議は去年、県議を辞職して西条市長選に出馬しましたが落選し、2月の西条市議選で当選しています。