19日に予定されていた衆院予算委員会は、安倍派の元会計責任者の招致をめぐる与野党の協議が折りあわず取りやめとなりました。また、今国会の焦点となっている「高校無償化」「年収の壁」をめぐっても最終決着に至っていません。

「高校無償化」「年収の壁」調整・協議するも行き詰まり

2月19日朝、予算委員会を控えた石破総理。午前9時を過ぎても委員会は始まりませんでした。

開催が見送られた理由は、自民党の裏金事件で有罪判決を受けた安倍派の元会計責任者の聴取について、与野党の協議が折り合わなかったためです。

立憲民主党 安住淳 衆院予算委員長
「きちっと議決で決めたのに、質問の中身や公表するかしないかまで、くちばしを入れてくるなんて話は、それは私が委員長として看過できないから」

自民側が聴取の時間や場所を非公開とすることや、質問内容を制限することなどを要望。野党側が猛反発したのです。

20日に予定されていた聴取は、延期が決まりました。

焦点の一つ、「高校の授業料の無償化」をめぐって、与党と協議を続けている日本維新の会は釘を刺しました。

日本維新の会 前原誠司 共同代表
「しっかりとした形で参考人に対する質疑が行われなければ、我々は与党との話し合い、最終的な合意には至らない。合意文書で合意できなければ、最終的に(予算案に)反対に回ってもいい。これが吉村代表の固い決意」

自民・公明・維新の3党は合意内容を確認する文書の作成に入っていて、19日も調整が続けられましたが…

自民党 小野寺五典 政調会長
「論点がまだ残っているので、あす(20日)、また議論をさせていただくと」

一方、「年収103万円の壁」の見直しについても、与党と国民民主党との協議は行き詰まっています。

国民民主党 榛葉賀津也 幹事長
「103万円の壁を取り外そうという話をしているのに、新しい壁を作ってどうするんですか」

年収200万円以下の人の非課税枠を160万円まで引き上げるといった自民案に、国民民主が反発。両党の主張の隔たりは大きいままです。