2021年4月、福岡県内の高校に通う当時高校2年の生徒が部活動内でのいじめが原因で不登校になったと訴えていた問題で、再調査委員会は19日、いじめによる「不登校重大事態」と認定しました。
部活動内でのトラブル

この問題は2021年4月、福岡県内の高校に通う高校2年の生徒が、部活動内でのトラブルから不登校になり「いじめが原因だ」と訴え県に再調査を求めていたものです。
福岡県いじめによる重大事態再調査委員会の伊藤巧示委員長は19日、服部知事に報告書を提出しました。
報告書で再調査委員会は、部活のチームメイトが生徒を避けて隣の教室で食事をとったこと、昇降口で行われた話し合いで生徒に対し大勢で意見を聞いたこと、嘘の噂を流されたことなどをいじめと認定。
このいじめと、不適切な学校の対応が不登校の一因になったと認めました。
学校設置の第三者委員会は「いじめに該当しない」としていた
この問題をめぐっては当初、学校が設置した第三者委員会が、生徒への聞き取りをしないまま「いじめに該当しない」と結論付けました。
このため保護者が県に対し再調査を求め、服部知事から諮問を受けた再調査委員会が生徒や保護者、校長などの学校関係者から聞き取りなどを行っていました。
「いじめの定義は極めて広い 正しい理解を」

いじめ防止対策推進法では、「いじめ」の定義を「当該行為の対象となった児童等が心身の苦痛を感じているものをいう」しています。
再調査員会は、学校と県に対し「法に規定するいじめの定義は社会通念上のいじめの範囲より極めて広いので教員や生徒にいじめの正しい理解を徹底してほしい」としています。













