昭和30年代、40年代、日常生活に使われた様々な道具を集めた展示会が岩手県一関市で行われています。

企画展「暮らしのなかの道具」と題して行われているこの展示会は、展示されている道具を見て、当時の生活様式や仕事などを想像してもらおうと一関市博物館が企画したものです。

会場には足踏みミシンや木製冷蔵庫、2槽式洗濯機、ダイヤル式電話機などの道具161点が並んでいます。
この展示会には展示品に関する説明はありません。

親子や、おじいさんおばあさんも含めた三代で会場に足を運び、「我が家にも、このように後ろから木炭を入れて使うアイロンがあったんだよ」とか「陶器で出来た湯たんぽを使ったんだよ」「冷蔵庫は電気式ではないので、氷を入れて冷やしたんだよ」など、当時を生きた人たちの実感のこもった言葉で、この時代の情報を共有して欲しいという意図があるためです。

実際に訪れた家族の中には、子どもが「どうしてこんなにテレビの厚みがある(奥行きが長い)の?」と尋ね、お父さんが「昔はブラウン管式のテレビだったので、これぐらいの厚みが必要だったんだよ」と説明している場面があったということです。

一関市博物館の主任学芸員の小味浩之さんは「是非、春休みに家族で見に来られて、当時の思い出に花を咲かせて欲しいです」と話していました。

この展示会は5月18日まで行われています。(月曜休館・祝日の場合は翌日)