ガソリン代の引き下げは?年収の壁は?

藤森祥平キャスター:
各党が政策の実現に向けて協議が激しくなっていますが、いま焦点になっている主な政策について星さんの取材です。2026年4月の高校の授業料無償化が〇、ガソリン価格の引き下げは△、年収の壁“178万円”引き上げは✕といったような感じです。この差をどう見ればいいのでしょうか?
TBSスペシャルコメンテーター 星浩さん:
高校の授業料無償化が日本維新の会、ガソリン価格の引き下げが立憲民主党、年収の壁“178万円”引き上げは国民民主党と、それぞれ野党側が主に優先して掲げている政策です。
共通して相乗りのところもあります。例えば、ガソリン価格については国民民主党も求めているけれど、主導しているのは立憲民主党です。
これを見ると石破総理はいま少数与党ですから、どこかと組まないと予算が通りません。予算が通らなければ、政権は終わりますので、どこと組むかが少しずつ見えてくるかなと思います。
小川彩佳キャスター:
そこで気になるのが、国民民主党はずっとキャスティングボードを握っているとも言われてきましたが、103万円の壁は国民民主党が求めていた178万円までは引き上げられないのでしょうか?

TBSスペシャルコメンテーター 星浩さん:
今年度の予算では、123万円まで上がりました。その後150万円ぐらいで手を打とうかっていう動きはずっと続いているんですけど、国民民主党はこの103万円の壁の話で、どんどん人気が強まり、インターネットでもかなりの支持が集まっていて、途中で降りてしまうと「なんだお前たちは自民党の補完勢力か」という批判が出てきている。
だから、なかなか引っ込みがつかなくなり、降りるに降りられない状況になっているのが現状だと思います。

そこで、石破さんはかねてから親しい日本維新の会・共同代表の前原さんと接触し、元々この2人は安全保障の専門で、鉄道マニアでもあり仲が良いことから、維新の掲げている教育無償化について折り合っていこうという動きが今進んでいると見ていいと思います。
藤森祥平キャスター:
そういう動きを国民民主党の皆さんが、どういう形で見ているのかも気になります。

TBSスペシャルコメンテーター 星浩さん:
ガソリン価格の引き下げも切実な問題です。世論調査などをしても非常にニーズは高いですが、現在ガソリン価格は21円程度が上乗せになっていて、これをやめると1兆円以上の税金に穴が開いてしまうので、すぐは実現できないと思います。
実は、年内に自民党を中心に自動車関係の税金の抜本見直しを行い、ガソリン価格の問題も一体として引き込み、2026年あたりから暫定税率の引き下げによってガソリン価格の引き下げを実現する、その呼び水にしようというのが、自民党政府の狙いだと見ていいと思います。
小川彩佳キャスター:
年内の引き下げは難しい?
TBSスペシャルコメンテーター 星浩さん:
年内のガソリン価格の引き下げは、財源の目処も立たないですし、地方も影響を受けますので、実際には難しい状況です。














