ロシアとウクライナの戦闘終結に向けた交渉がサウジアラビアで始まる見通しの中、アメリカのトランプ政権が4月20日までに停戦を目指す方針であると報じられました。

ブルームバーグ通信は16日、トランプ政権がヨーロッパ諸国の政府関係者に対し、4月20日のイースター=復活祭までにウクライナでの停戦を目指す方針を説明したと報じました。

サウジアラビアで行われる戦闘終結に向けたアメリカとロシアの間の交渉は「18日に行われる」とロシアの新聞コメルサントが伝えていて、協議に参加するアメリカのウィットコフ中東担当特使は、「まずは信頼関係の構築をはかる」と話しています。

アメリカ トランプ大統領
「(Q.ゼレンスキー大統領も協議に関与していきますか)ええ。彼は関与していきます」

トランプ大統領は戦闘終結に向けた交渉に、ウクライナのゼレンスキー大統領も関与するとの考えを示しました。

自身とプーチン大統領のサウジアラビアでの首脳会談については、「日程は決まっていないが、すぐにでも行われるだろう」との見通しを示しています。

一方、アメリカNBCニュースの「MEET THE PRESS」で、ゼレンスキー大統領は。

ウクライナ ゼレンスキー大統領
「ロシアがベラルーシで多数の兵士の訓練を準備しているとの情報がある」

このように指摘し、「ロシアがNATO=北大西洋条約機構の加盟国に戦争をしかけると思っている」と警戒感をあらわにしました。

ただ、トランプ氏は「少しも懸念していない」と述べています。

交渉をめぐりヨーロッパでは米ロ主導への警戒感が広がっていて、フランスのマクロン大統領が17日にパリで非公式の緊急首脳会合を主催し、ドイツやイギリス、EU、NATOなどとウクライナ情勢を含め協議するとしています。