人気お笑いコンビ「かまいたち」のメンバーで松江市出身の山内健司さんの弟、剛さんは兄とは違う分野で「匠(たくみ)」と呼ばれています。
その匠が17日、島根大学松江キャンパスで学生たちに特殊詐欺被害防止を訴えました。
およそ130人の学生を前にやや緊張の面持ちで話し始めたのは「阻止の匠」こと山内剛さん。
「かまいたち」山内さんの弟 山内剛さん
「あなたが払わないと全員が当選金受け取れないから早く払ってくれ、みたいなことがメールで送られて来て、その方も自分が払わないといけないかなっていうことで(来店した)」。
若い大学生が被害に遭うだけでなく加害者になってしまうことも多い、大麻の乱用防止、闇バイトの危険性、特殊詐欺被害の3つのテーマについて島根県警が開いた学生向けの研修会です。
大学近くのコンビニで店長を務める山内さんは、特殊詐欺にだまされて、プリペイドカードを買いに来た人を説得するなどして被害発生をたびたび防ぎ、去年9月には松江警察署から特殊詐欺「阻止の匠」に認定されています。
そんな匠も大勢の前での講演は、今回初めてということでしたが、最近は少額のカードを買わせる手口が増え、見破りにくくなったなど実際に体験した具体例を交えながら、特殊詐欺への注意とともに家族などへの呼び掛けを訴えました。
学生は
「関係のない高齢者の方に向けた詐欺だと思ってたんですけど。自分の意識も変わりましたし、周りの人にも伝えていけたらなと。」
「(学内での訓練メールに)友だちとか引っかかってる人が多かったので、やっぱりそういう意識が周りに身についていない人が結構いるんだなっていうのを感じていたので。身近な所に潜んでいるからこそ気を付けて行かないといけないね、みたいな声掛けをして行こうと。」
「かまいたち」山内さんの弟 山内剛さん
「(兄に報告すると)シンプルに『すごいやん』一言でした。阻止の匠としての仕事ぶりと言ったらあれですけど、今までやって来たことに関して、少しでも共感して頂いて、実践して頂けたら特殊詐欺がさらに防げるんではないかと。」
島根県ならではの匠の講演は、今後も特殊詐欺被害の防止にその技を発揮してくれそうです。














