沖縄戦の記憶が心の傷となり、身体の不調などの症状が現れる「戦争トラウマ」について考える講演会が那覇市で開かれました。
▼精神科医 蟻塚亮二さん「(戦場だった)伊江島の場面がフラッシュバックしてきて、下痢して吐いて止まらないって。隠れていた記憶、あるいは隠れていない記憶でもトラウマ的な記憶がいまの自分に飛び込んでくる」
戦争体験が心の傷となり、不眠や体の痛みなどの症状に苦しめられる「戦争トラウマ」。先週、那覇市で開かれた講演会では、研究者で精神科医の蟻塚亮二さんが患者の実例などを交えながら、強烈な過去が現在に飛び込んでくる「戦争トラウマ」は、子や孫の世代まで影響を及ぼす可能性があると説明しました。
▼参加者「沖縄戦は終わっていないんだと思いました。続いているんだと、だからみんなこんなに傷ついているんだというのをすごく感じて、ちょっと苦しくなりました」
「戦争トラウマ」を抱える親族にどう向き合えばいいのかという質問に、蟻塚さんは「話を聞いてあげるのが最高。限界がある中で可能性を広げよう」とアドバイスしました。