新型コロナは感染者の数に減少傾向がみられますが、一方で後遺症に悩む人もいます。

山梨県内唯一の後遺症外来は新規の受付がほぼ5か月待ちで後遺症とみられる症状に苦しむ甲府市の男性は今後への不安を感じています。

新型コロナの後遺症の疑いで療養中の男性:
同じ時期に会社で(新型コロナに)かかった人は普通に治って復職したので、自分だけ症状が出続けるとは思っていなかった。


甲府市に住む20代の会社員男性です。


男性は、今年8月中旬に新型コロナの陽性が判明。

当時の症状は38度の発熱や倦怠感など重くはなく、10日間の自宅療養後に職場に復帰したものの…


新型コロナの後遺症の疑いで療養中の男性:
頭痛と倦怠感、寒気とか吐き気。鼻が詰まって抜けない感じと微熱が続いている。


体調は日によって波があり、家事がままならないことも。

男性は休職を余儀なくされました。


医療機関で後遺症の疑いと診断された男性は県内唯一の「後遺症外来」がある山梨大学医学部附属病院への紹介を受けようとしましたが…


新型コロナの後遺症の疑いで療養中の男性:
予約が1月30日までいっぱいだった。


病院の後遺症外来の予約枠は今年7月以降、制限していて、7日の時点でほぼ5か月先の来年2月末まで満員だということです。


これは「再診が必要な患者が増加しているため」といいます。


男性は別の医療機関に通院し、解熱鎮痛剤や漢方薬などの処方といった治療を受けていますが、コロナ感染から2か月近く経つ今も後遺症とみられる症状は改善しないといいます。


新型コロナの後遺症の疑いで療養中の男性:
仕事に戻れるか不安がある。コロナにかかってしまったことはどうにもならないが悔しい、苦しい。


こうした中、県は後遺症の実態調査に乗り出しました。対象は今年6月の第5波以降の感染者のうち4万2000人余りです。


調査は7日から行われ、後遺症を疑う症状の有無や実際にあった症状、日常生活への支障など23項目についてウェブサイトでアンケートをとります。


結果は11月中に公表を予定していて、県は後遺症の相談や医療提供体制の整備などに役立てたいとしています。