NATO=北大西洋条約機構の国防相会合が開かれ、ルッテ事務総長は加盟国が負担する国防費を「大幅に増額する必要がある」との考えを示しました。

NATOの国防相会合は13日、ベルギーのブリュッセルで開かれ、加盟国が負担する国防費の引き上げを求めている、アメリカ・トランプ政権のヘグセス国防長官が初めて出席しました。

ルッテ事務総長は会合の後の記者会見で、「抑止力と防衛力を強化するための新たな防衛計画を承認した」と明らかにしたうえで、「計画実行には国防費を大幅に増額させる必要がある。無駄にする時間はない」と述べ、現在のGDP=国内総生産の2%目標から早急に引き上げる必要性を訴えました。

また、米ロ首脳が合意したウクライナの戦闘終結に向けた交渉についてルッテ事務総長は、「プーチン大統領に西側諸国が団結していることを理解させることが重要だ」としたうえで、「交渉にはウクライナがあらゆる形で関与し、ウクライナを最良の立場に置く必要がある」と強調しました。

ただ、ウクライナが希望するNATO加盟については、「将来的な加盟は支持したが、和平合意の一環として加盟が約束されたことは一度もない」と述べるに留めました。