防火や厄除けの願いを込めて、裸の男たちが水を浴びながら目抜き通りを駆け抜けました。天下の奇祭として知られる岩手県一関市の「大東大原水かけ祭り」が11日行われ、今年も多くの人が参加しました。

一関市大東町の大原地区で続く水かけ祭りは、約360年前に江戸で起きた大火をきっかけに防火を祈る祭りとして始まり、その後は厄除けなどを願う祭りとして受け継がれてきました。

県の無形民俗文化財にも指定される祭りは、コロナ禍で水かけの中止が続きましたが、去年4年ぶりにおなじみの光景が戻りました。

今年は小雪が舞う厳しい条件にもかかわらず179人が参加し、裸の男たちが目抜き通りを駆け抜けると沿道に集まった人たちが勢いよく水をかけていました。

(祭りの参加者は)
「めちゃくちゃ寒かったですけど、めちゃくちゃ気持ち良かったです。
幸せになれれば良いなと思って全力で走りました」
「めちゃめちゃ冷たかったんですけど、今は走り終わってすがすがしい気持ちです」

大量の水を浴びながら力強く駆け抜けた男たちは最後は輪になってお互いをたたえ、家族の無病息災や地域の安全を願っていました。