検査を受けているのは小学4年生の選手。幼稚園の年長で野球を始め、チームではピッチャーを務めているといいますが、ひじに少し痛みがあるようです。

◆高知大学医学部 泉 仁 准教授
「ひじの外側が痛くなるようだったら一番厄介なんですけど、エコー検査で見た感じでは大丈夫です。しばらくは用心して、もし痛みが続くようなら、追加でMRI検査をするとかなり早期のけががわかりますが…。きょうのところは大丈夫です」

「野球肩」や「野球ひじ」は、早めに発見して治療すれば治るものが多いといいます。逆に言えば、「発見・治療が遅れれば、治りづらくなる」ということです。
泉准教授は、「もし痛みがある場合は、練習で無理をせず、早めに病院で受診することが重要だ」と話します。

高知大学医学部 泉 仁 准教授
「『痛みがあるので病院に来た』という子どももいるんですが、実は、これくらいの世代の子は、骨や軟骨が知らないうちに傷む場合があるんですね。私たちは年に1回こういう検診をやっているので、ぜひ受けていただいて、予防や早期発見に努めてもらえればと思います」

さらに、柔軟性が低い=体が硬いと、ボールを投げる際に、腕の力だけに頼った「手投げ」になり、肩やひじを痛めやすくなります。このため、練習や日々の生活の中でストレッチをしっかり行い柔軟性を高めることで、けがの予防になるといいます。

病院では、今回の検診で異常が見つかった子どもに、それぞれに合った治療法や病院を紹介したということです。また、測定で集めたデータは今後の研究に活用されることになっています。