3月3日の桃の節句を前に高知発祥のひな菓子の製造が行われています。「春を呼ぶお菓子」としても親しまれていて、2025年も多くの人に優しい味を届けます。

勢いよく弾けるポップコーン。高知県発祥=ひな菓子「花きび」です。高知市のあぜち食品が桃の節句のシーズンにあわせて製造・販売していて「春を呼ぶお菓子」と言われています。

(あぜち食品 和田しほこ 社長)
「シンプルに砂糖味だが、口に入れるとほんのり甘くて優しい味わいになっている」

もともとは別の会社が作っていた花きびですが、およそ20年前、その会社が工場を閉鎖することに。「この味を残し続けたい」とあぜち食品が引き継ぎました。

(あぜち食品 和田しほこ 社長)
「引き継ぐ前から高知の人に愛されているお菓子でして、花きびが消えなくてよかったなって、大事にしていきたいなって思っています」

2025年は一日に2000袋ほどを製造していて、出荷量の見込みは4万袋ほど。その量は例年変わることがなく、昔も今も県民にとって愛されていることが分かります。

ピンクは「桃の花」、黄色は「菜の花」、緑は「若草」をイメージしているといいます。県外からの需要も多く、全国から、たくさんの手紙が届いているといいます。

(あぜち食品 和田しほこ 社長)
「その人たちの心に花きびがあるのがすごくありがたい。お菓子で世界平和って言ったら言葉が大きいんですけど、笑顔になれることで心にトゲトゲが丸くなるとみんなが幸せになると思います」

花きびは3月上旬頃まで、高知県内の量販店や、インターネットで販売されています。