東日本大震災の発生から14年となるのを前に、住民に避難の大切さを訴える「木製の碑」の建て替えに向けたワークショップが9日、岩手県大槌町で行われました。

大槌町安渡地区の住民と大槌高校の生徒合わせて約40人が集まりグループに別れて木製の碑に刻むメッセージを考えました。安渡地区に建つ木製の碑=木碑は震災の教訓を後世に伝えるため4年に一度建て替えられます。正面に刻まれた「大地震が来たら戻らず高台へ」という言葉は変わりませんが、側面に刻まれるメッセージは建て替えのたびに地域住民と高校生が話し合って決めています。

震災当時はほとんどが2歳から4歳で記憶もあいまいという高校生は地域住民一人ひとりの風化することのない思いに耳を傾けていました。話し合いの結果、碑の側面には「日頃の素振り(訓練)が大切な笑顔につながる」「『逃げろ』まずは自分だ遠慮はいらない」の2つのメッセージを刻まれることが決まりました。木碑は3月11日までに建て替えられ、震災発生日には慰霊式が行われます。