2023年7月、札幌市の歓楽街すすきので、当時62歳の男性がホテルで殺害され、首を切断された事件で、殺人ほう助などの罪に問われた医師の田村修被告(61)の裁判員裁判の第7回(4日)、第8回(5日)、第9回(6日)公判が、札幌地方裁判所で開かれました。
公判で、修被告は娘の犯行について「理由を聞くのを諦めてしまった」と語る一方、「自分は遺体には触れておらず撮影しただけだ」と語り、犯行を手助けする意思はなかったと主張しました。
また母親の浩子被告(62)の証人尋問が行われ、瑠奈被告(31)の弁護士から「瑠奈被告は『首を拾っただけなのにどうして出られないのか』と言っている」と聞いていると明かしました。
瑠奈被告「なぜ首を拾っただけなのに外に出してもらえない」
7日、弁護人からの被告人質問で修被告は、瑠奈被告が持ち帰った男性の頭の部分を初めて見たのはいつかと問われると、「事件の報道があった7月3日から、撮影が行われるまでのどこかとしか言えない」と話しました。

その際、なぜ瑠奈被告に自宅に“頭部”がある異常な理由を聞かなかったのか問われると、「うーん」と少し悩んだ様子のあと、「普段から通常の親子関係としての会話が成立しづらく、聞いても理解可能な答えが返ってくるとは思えなかったので、聞くことを諦めてしまった」と述べました。
そして瑠奈被告が犯行に至った理由については「精神的な問題が相当影響しているのではないかと思います」と話しました。

また母親の浩子被告(62)の証人尋問が行われ、瑠奈被告の弁護士から「瑠奈被告は動機はおろか、自分が殺人を犯したということも言っていない」「瑠奈被告は『なぜ首を拾っただけなのに外に出してもらえないのか』と言っている」と聞いていると証言しました。
