大谷翔平選手に対する銀行詐欺などの罪に問われ、禁錮4年9か月が言い渡された水原一平被告。法廷で指摘されたのは、水原被告が提出した書簡に書かれたいくつもの偽りでした。
アメリカ西部カリフォルニア州の連邦地裁。黒いスーツ姿で現れた水原一平被告。
水原被告
「(Q.水原さん、一言お願いします)…」
呼びかけには応じず、裁判所内に入りました。
この裁判は、水原被告が大谷選手の口座からおよそ1700万ドル、日本円でおよそ26億円を不正送金した銀行詐欺など、2つの罪に問われているものです。証言台に立った水原被告は…
水原被告
「大谷選手に申し訳ない。謝ってもしょうがないのは分かっていて、この結果を受け止めます」
しかし、この直後、裁判官は水原被告が事前に裁判所に提出していた書簡について質問を始めます。
書簡で、水原被告は“低賃金だと感じていたが、大谷選手の世話をするため、近くの高い賃料の家を借りなければならなかった”としていましたが…
裁判官
「大谷氏が水原被告の家賃を支払っていたのではないのですか」
水原被告の弁護人
「少なくともある一定の期間は(大谷氏が)支払っていたと思います」
さらに、妻が永住権を取得するまで、水原被告がアメリカ-日本間の妻のフライト代を払わなければならなかったとの主張についても…
裁判官
「実際は大谷氏がフライト代の多く、もしくはそのほとんどを支払っていたのではないですか」
水原被告の弁護人
「(大谷氏が)ある程度は支払っていたと思います」
書簡で窮状を訴えた水原被告ですが、廷内では、大谷選手が水原被告にポルシェをプレゼントしていたことが判明したほか、検察側が水原被告と妻のファーストクラスの飛行機代を大谷選手が払っていたことを指摘。これに裁判官は…
裁判官
「虚偽の説明が多く、信用できない」
そして、検察の求刑通りの禁錮4年9か月、釈放後3年間の保護観察、それに、大谷選手に賠償金26億円を支払うよう命じました。
「いま、水原被告が裁判所から出てきました」
今回言い渡された禁錮4年9か月という量刑。刑事事件に詳しいカリフォルニア州の鈴木弁護士は、水原被告にとって初犯ということや、捜査に協力したことで大幅に短い求刑となったとし、司法取引が効いたと話しています。そのうえで、その意義について…
マーシャル・鈴木総合法律グループ所属 鈴木淳司 弁護士
「水原1人を捕まえるのが目的ではなく、目的はこういった違法な賭博の組織を壊滅させること。全面的な水原の協力を得られれば、ベターな部分もある」
また、水原被告は来月24日の正午までに当局に出頭し、収監されることになっていますが、どのような刑務所に入るのか。
鈴木弁護士は、麻薬犯や性犯罪者などが収容される比較的自由度の高い「ローレベル」といわれる刑務所に入る可能性が高いのではないかと指摘します。
マーシャル・鈴木総合法律グループ所属 鈴木淳司 弁護士
「ローレベルだと、みんなで集まったり、外に出る時間もある程度自由だし、いろいろ物は買える」
素行が良好であれば、刑期が10%ほど短くなる可能性があるということです。出所した後について、検察側と弁護側はアメリカ国籍を持たない水原被告は強制送還される可能性が高いとしています。
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