今年の春闘について連合宮城は、中小企業に対する賃上げの要求水準を「6%以上」とする方針を固めました。一方、街ではあきらめの声も聞かれ、賃上げを勝ち取ることができるのか今後の交渉が注目されます。

連合宮城の28日夜の集会には、加盟団体の組合員およそ100人が出席し、今年の春闘の方針案が示されました。

方針案では、賃上げの要求水準を去年と同じく「5%以上」とする一方、特に中小企業については、大手との賃金格差を是正するため要求水準を「6%以上」とすることが盛り込まれました。また、賃上げ実現のため会社側に「価格転嫁」を求めていくということです。

連合宮城 大黒雅弘会長:
「昨年で(大手と中小で)約1%賃金格差が開いているので、この1%は金額に返せば大きい金額になりますので、これを是正することが我々に課せられたこと」

連合宮城 大黒雅弘会長

一方、仙台市内では賃上げに対するあきらめの声が多く聞かれました。

物流関係者:
「少しは上がっていると思う。ただ、5%や6%っていう数字は難しいんじゃないか。大手が上がってくれば上がるのかもしれないが、中小含め全体的に上がってこないと難しい」
自動車販売関係者:
「自分だけだと(実感は)あまりないが、(社会)全体としてはちょっとずつ上がってきているのかな」
中小飲食関係者:
「身の回りで買うものはどんどん高くなるけど、給料は全然上がらない状況。ちょっとでも上がったらうれしい」
中小美容関係者:
「上がってほしい。生活が豊かになる。期待したいですけど、心の中では無理だろうなっていうのはあります」

会社と労働組合の交渉は2月中旬以降、本格化する見通しで要求通りの賃上げを勝ち取ることができるのか注目されます。

また、取材では、賃上げ以前に「税負担が大きい」として政治に対する不満の声も多く聞かれました。