弁護士「会社側が『こう思いました』ではなく、対話をしたかどうか」
井上貴博キャスター:
現場のスタッフからすると、やはり人気のある方をキャスティングすることは自然だと思います。
そういった理論や理屈を超えて判断するのがコンプライアンス室のはずなのに、そこが今回の事案を知らされていなかったとすると、他にも何か取りこぼした事案があったのではないかという憶測すら呼んでしまう気がしました。

レイ法律事務所 河西邦剛 弁護士:
特に今回、コンプライアンス室に報告しなかったのは港前社長です。「そういった事案があったときにちゃんと報告しよう」というコンプライアンス重視の体制について、フジテレビ全体として疑問を持たれてしまいますよね。

元競泳日本代表 松田丈志さん:
番組の継続の部分でいうと、女性のコンディションを意識して続ける・やめるを判断したという港前社長の言葉は、違うような気がしました。問題があって、それを企業として受け止め、企業としての判断がそこにあるはずなので、ずれているような気がします。
レイ法律事務所 河西邦剛 弁護士:
やはり、会社側が「こう思いました」ということではなく、女性に意見を聞いて対話をしたかどうかではないでしょうか。
「こういう終わらせ方がある」「こういうふうにやれば何とかプライバシーを守れるかもしれない」といったコミュニケーションを取っていなかったために、どんどん溝が広まっていったのではないかと思います。
ホラン千秋キャスター:
確かに、会見の中では「医師を通じてコミュニケーションを取る形だったので、なかなか女性の意思を確認しづらかった」という説明もありました。
井上キャスター:
それは、第三者委員会で明らかにされるのを待つしかないのでしょうか。
レイ法律事務所 河西邦剛 弁護士:
完全に第三者委員会の結果待ちですが、女性のほうが応じたくないとなった場合には、わからないということになります。
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<プロフィール>
河西邦剛氏
レイ法律事務所パートナー弁護士
芸能・エンターテインメント分野の法律問題が専門
松田丈志さん
元競泳日本代表
五輪4大会出場 4個のメダル獲得
JOC理事 宮崎県出身 3児の父