公共交通の利便性確保が課題となっている宮城県富谷市が自走式の都市型ロープウエイの導入を検討しています。地下鉄の延伸と比べて、整備費用を最大10分の1に抑えられるということで、富谷市では導入に向けた調査を今年4月から始めます。
若生裕俊富谷市長:
「(富谷市は)どうしてもバスしか公共交通がないので、公共交通の充実は市民の皆さんが望む最大の要望事項。これからの公共交通を担うものになる可能性を大きく持っていると思う」

富谷市の若生市長は、tbcの取材に対しこのように述べ、導入に向けた調査を今年4月から始める自走式の都市型ロープウエイに期待感を示しました。
これは、福島県南相馬市にあるスタートアップ企業「Zip In frastructur e」社が開発している都市型ロープウエイ。

12人乗りで最高時速36キロで走行でき、1時間あたり3600人の輸送能力があります。1月9日には、若生市長が現地を視察していました。

若生裕俊富谷市長:
「もちろん地下鉄が1番輸送力が高いが、計画を作るにあたって富谷市の(公共交通の)想定利用者は1時間当たり2300人という想定で、(都市型ロープウエイは)3600人可能なので十分に対応できる」

富谷市では地下鉄延伸やBRTを含め新たな公共交通の導入の可能性を模索してきました。そこで最大の課題となるのがコスト面です。泉中央駅から明石台地区まで地下鉄で延伸した際にかかる概算事業費は、354億円から451億円と見積もっています。ロープウエイの場合だと、コストを最大10分の1に抑えることができるというのです。整備に要する期間は5年間を見込んでいます。
若生裕俊富谷市長:
「10分の1で整備可能ということが大きい。実現に向けても既存の道路の中央分離帯を利用して、道路の上をロープウエイが走るという想定なので用地交渉とかが必要ないので整備期間も短縮できる」