《再発、子宮の全摘出…転移も「絶望を見た」》
手術から3年、がんが再発します。
佐脇由佳さん(42)
「進行が早かったみたいで『今回は子宮は残せません、付属器官ごと全部切除です』って言われて。初めて泣き崩れるっていう経験をしたのを、今でも覚えていて」
ガンは、肺にも転移していたのです。
佐脇由佳さん
「大動脈を通じて、全身にガン細胞がまわってるって、その時に説明を受けて、だからもう…全身どこからガンが出てくるかわからないという、ダメなのかもしれないっていう、絶望を見た」
札幌を中心に活動していた由佳さん。
手術の後、自然に囲まれた開放的な場所に居たいという思いから、出身地の帯広を、新たな活動拠点に加えました。
《命をテーマに、自分を見つめ、歌い続ける―》
翌年“命”をテーマにつくった曲『今を生きる』。
プロモーションビデオは、自然が豊かな浦幌町で撮影し、“心の不安”や“生きる思い”を歌詞に込めました。
佐脇由佳さんのオリジナル曲
♪「今を生きる 弱さを抱えながら もがき苦しみながら 願いたいの この涙のあとに虹がかかる明日を」
佐脇さんが3週間に一度足を運ぶ先は、南富良野町の幾寅です。
クリニックの心理カウンセラーとの面談で、心の持ちようを知り、免疫力をあげるため、針治療や漢方薬の処方を受けています。

佐脇由佳さん(42)
「負けないように戦わなきゃって、気張って頑張っていたことが、勝とうとしなくても、病気が体の元気さに抑えられていれば、平和に共存できるんだよってことを学んだりして」
大学時代は、ミュージカル俳優を目指していた佐脇さん。自宅では、ボイストレーナーとしても活動しています。
生徒は3歳から70代まで…佐脇さんの明るさに、みんなが元気を貰っています。
60代女性(芽室町)
「楽しいです。力が入って歌っていたんですけれど、顎が上がっちゃったりして、それをなるべく治せるように意識して、歌えるようにちょっとはなったかな…先生のおかげです」
50代女性(音更町)
「先生の持つ明るいパワーっていうんですかね、それがすごい伝わってきて、歌うことっては、本当に楽しいなというのが実感できます」