Q.今回の福岡公演でこの演目を選んだ理由とは?
野村萬斎さん「特に福岡では『万作の会』の第一回目が“38年前の父の狐だった”ご縁もあり、私も父が白狐をやったのと同じぐらいの年になりましたので、還暦になると一種生まれ変わるのでしょうけれど、58という還暦前に、ある種、肉体の限界と向き合いながらも、少し老いに向かっていける心境。私も60になる前にもう一度、取り組みたいなと」

RKB 本田奈也花アナウンサー「福岡でも公演をよくされていますがどんな印象をお持ちですか?」

野村萬斎さん「福岡、特に大濠公園能楽堂は観客席と舞台の距離感がとてもいい。近いですね。また、観客ののりがいいので、やっていてのせてもらえるというか、観客の反応も非常にありますから、いつも楽しみにしております」

本田奈也花アナ「最後に視聴者の皆さんへ一言お願いします」

野村萬斎さん「能、狂言は堅苦しく思われるかもしれませんけど基本的にはドラマです。何百年も続いてきた知恵、洗練の仕方、気軽に見ていただきたいですし、感心することはいくらでもあると思います。ぜひ、お目にかかりたいと思います。」

約30分にわたって聞いた狂言の魅力。最後に萬斎さんからこんな気遣いの言葉がありました。

野村萬斎さん「足大丈夫ですか?」

本田奈也花アナ「感覚がなくなっております。」

野村萬斎さん「撮影中に感覚がなくなったのも分かったよ。すぐ立たない方がいいと思う(笑)」

今年5月には福岡市の大濠公園能楽堂でアニメ「鬼滅の刃」を題材にした能が披露されます。

萬斎さんが演じるのは、鬼滅の刃で人気のキャラクター、煉獄杏寿郎と言うことです。