瀬戸内海の海運の歴史をひも解くヒントになるかもしれません。岡山理科大学などが香川県の直島沖にある水中遺跡の調査結果を発表しました。

(岡山理科大学 富岡直人副学長)
「平安期のものと見られる刀の鞘、さらに複数の沈没船、こういったものを確認」

岡山理科大学や岡山大学などの研究者が参加したチームが、去年と一昨年に行った水中調査の結果を発表しました。

香川県直島沖にある早崎水中遺跡一帯は、潮流が速く大きな波が立ちやすいことなどから海運の難所とされており、複数の沈没船が確認されています。

今回の調査では、以前引き揚げられていた刀の鞘や陶磁器などの年代を測定。その結果、9世紀ごろから18世紀のものがあり、地域としても中国大陸や九州地方など時代・産地ともに多様な資料が沈んでいたことが分かりました。

(岡山大学 柴田亮助教)
「複数の地域の土器が混じっているということは、瀬戸内を通じた交易のネットワークの中に直島も位置づけられているんだろうということは言えるんだろうなと思います」