いわゆる「闇バイト」の絡む強盗事件が相次いだことを受けて導入される「仮装身分捜査」について、警察庁はきょう(23日)捜査の実施要領を公表しました。
去年8月以降に首都圏で相次いだ強盗事件では、逮捕された容疑者の大半がSNSで「闇バイト」に応募し、指示役から秘匿性の高い通信アプリに誘導され、身分証の画像や個人情報を送るよう求められて犯行に加担しています。
警察庁はこうした「闇バイト」対策として導入される「仮装身分捜査」について、きょう捜査の実施要領を公表しました。
「仮装身分捜査」では、捜査員が架空の人物の身分証で闇バイトに応募して犯罪グループに接触し、強盗などの犯罪が発生する前に摘発することを目指しています。また、捜査員が潜んでいる状況をあえて作り出すことで、「闇バイト」の応募者に対する心理的な抑止効果も狙うとしています。
本人確認書類の偽造は違法ですが、刑法では「法令または正当な業務による行為は罰しない」と規定されていて、警察庁は現行法の範囲内でも可能と判断したということです。
「仮装身分捜査」で使われる免許証やマイナンバーカードなどの架空の身分証は、さまざまな技術を使って捜査員の異なる顔写真を作成し、記載する住所についても一般市民に影響がない場所にするとしています。
架空の身分証は▼クレジットカード作成などの悪用防止のため犯人側には渡さないうえ、▼原則、見せるのは犯人側だけに限るとしています。
「仮装身分捜査」の対象となる犯罪は強盗や詐欺のほか、「闇バイト」で実行役を募集して犯罪行為をさせる職業安定法違反などの犯罪で、他の手法で、摘発や犯行抑止が困難な場合に限定して行われます。
捜査の実施は、各都道府県の警察本部長が事前に承認した▼対象犯罪、▼実施を必要とする理由、▼所属と体制、▼実施期間などを記載した実施計画書に基づき、警部以上の「仮装身分捜査実施主任官」が捜査を指揮するとしています。
警察庁は、捜査員の身元が察知されたら中止するとしていて、捜査員の安全確保に万全を期すとしています。
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