2023年実施された大分の県立高校の推薦入試で特定の部活動の生徒に一律で特別な加点が確認されたとして、文部科学省が県教委に「不適切」と指導していたことがわかりました。
(県教委高校教育課・小野和正課長)「文部科学省から県は指導を受けていますけど、違法でないが不適切である」

県教委によりますと2023年、「ある県立高校の推薦入試で強化部枠の受験者に一律に点が与えられ、結果全員合格している」という匿名の通報がありました。
これを受けて県教委が高校を調査したところ、特定の部活動の生徒をリストアップし、一律に特別な加点があったことが確認されました。校長が発案したこのルールは2023年の推薦入試のみ採用されていて、特別な加点がなくても合否に影響はなかったということです。
(県教委高校教育課・小野和正課長)「選抜方法や配点については学校長の裁量の範囲ではありますけど、推薦入試の運用として妥当性に乏しい点が見受けられる。当然全ての受験生に対して平等に機会が提供されるべきで、今後も公平公正な入試の実施に努めていきたい」
この問題について、文部科学省は・一律の得点付与・運用が公表されていないこと・入試で想定されていない点数を付与していたことを「不適切」と判断し、県教委に対し是正を指導しています。
県教委が調査した結果、同じく2023年に別の県立高校1校でも特定の部活動の生徒に対する加点が確認されています。
県教委は2024年1月、すべての県立高校を対象に推薦入試を適切に実施するよう注意喚起しています。