生まれ変わる“捨てられた魚”
生まれ変わった「規格外」は野菜だけではありません。


そのひとつが、10センチ以下の深海魚です。深海魚は鮮度が落ちやすいため、鮮魚として広く流通しにくく、商品価値の低い小さなサイズのものは漁場で廃棄されていました。
そこで立ち上がったのが、蒲郡市の加工会社「喜栄丸カベヤ水産加工」。作っているのは、ニギスという深海魚を使ったふりかけです。


仕入れたニギスをその日のうちに干物にして、焼いたあとに頭や骨を取って細かくします。醤油などの調味液と混ぜながら煎った後、乾燥させ、蒲郡みかんの皮などと合わせて、ふりかけは完成です。

ふりかけを作ったきっかけは、深海魚を獲る「喜栄丸」という漁船を持っていた当時、船員に言われた一言でした。
(喜栄丸カベヤ水産加工 中西美智子さん)
「最初は船員さんが『揚がってきた魚を海に廃棄するのはもったいない』と言っていた。これをなんとか活用できないかと」

2019年に販売を始めたこのふりかけは、竹島水族館やスーパーなどで売られているだけでなく、今では給食にも使われるようになりました。














