今月20日に就任するアメリカのトランプ次期大統領。移民問題をめぐっては、「史上最大の強制送還」を実行すると明言しています。移民が多く住む町からは「すべてが崩壊した」という悲痛な声があがっています。
オハイオ州・スプリングフィールド。トランプ次期大統領が掲げる移民対策「史上最大の強制送還」のターゲットとされる町です。
記者
「町の中心部のショッピングセンターには、多くの移民の姿があります。ハイチ出身だということです」
住人の4人に1人がハイチからの移民で、その多くが周辺の工場で働いています。
すべての始まりは、大統領選の討論会で飛び出したこの発言でした。
トランプ次期大統領(去年9月)
「スプリングフィールドでは移民がイヌやネコを食べている。住民のペットを食べている」
ハイチにイヌやネコを食べる文化はなく、発言を裏付ける事実も確認されませんでした。
しかし、発言をきっかけにスプリングフィールドは全米の注目を集め、トランプ氏の「不法移民対策」の象徴となりました。
選挙前の去年10月、町のハイチ料理レストランを訪れると…
ハイチ料理レストランオーナー ジャーメインさん
「我々はもう倒産寸前だ」
「イヌ料理はあるか」といった嫌がらせの電話が殺到し、売り上げも激減。ハイチ移民に憎悪の目が向けられたのです。
ただ、スプリングフィールドのハイチ人は「不法移民」ではありません。労働力不足を補うために、資格を満たしたハイチ人の労働者を町が積極的に誘致してきました。
それでもトランプ氏は「私に言わせれば不法移民」などと主張し、強制送還の対象にする考えです。
ハイチ移民を雇用してきた工場経営者も戸惑いを隠せません。
ハイチ人を雇用する工場を経営 マクレガー社長
「私たちは法律に従うことしかできません。具体的なことが示されるまでは、すべて現状を維持します」
トランプ氏の大統領就任を前に今月10日、再びハイチレストランを訪ねました。
ハイチ料理レストランオーナー ジャーメインさん
「大統領選前はトランプ氏が負けるかもしれないという希望があったが、いまや仲間も町を去り、すべてが崩壊しました」
大統領選でトランプ氏が圧勝したことに多くのハイチ人が絶望し、町を離れていったといいます。
また、2週間前にも白人の男2人がレストランを訪れ警察沙汰を起こすなど、嫌がらせも続いているそうです。
ハイチ料理レストランオーナー ジャーメインさん
「権力の座にあるトランプ氏を誰も止められない、どうすることもできない。何が起きるのかを見守るしかない」
「アメリカが移民の国だということを思い出してほしい…」現場からは悲痛な声が挙がっています。
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