死者4万人を超えたイスラエル軍によるガザ地区への攻撃。イスラエル政府はガザでの停戦合意を正式に承認し、人質も解放される見通しです。
この停戦で、平和は確実に訪れるのか?
HBC北海道放送の記者が、停戦合意前の去年12月、ガザ地区から脱出した人を取材し、現地の惨状を聞きました。
■ガザの友人が避難したエジプトを訪ねると…
HBC報道部の記者である私(金子将也24歳)は、パワーリフティングの世界学生大会で知り合ったパレスチナ代表のアブデさん24歳と、戦闘開始からこれまでオンラインでやり取りをしてきました。

・アブデ スカイクさん(24)2024年4月取材
「ガザでの暮らしはとてもつらかった。毎日多くの人が病気で亡くなっていた」
去年4月、アブデさんは父親と隣国のエジプトに避難しました。
私はエジプトであれば直接話を聞けると思い、現地に向かいました。
・金子将也記者(2024年12月 エジプト・カイロ)
「金子記者・カイロに着きました。気温は13度ぐらいですね」
札幌からおよそ9000キロ。ガザ地区と国境を接するエジプト。ガザ地区から10万人以上が避難していると言われています。
・金子記者
「モハメド!」

そこにいたのは、これまでアブデさんへの取材で通訳をしてくれたモハメドさん24歳です。アブデさんの姿はありませんでした。
・金子記者
「アブデは今どこにいるの?(Where is Abd?)」
・モハメド アタラさん(24)
「彼はカナダにいる(He’s in Canada right now)」

アブデさんは去年10月、エジプトを離れ、姉が住むカナダへ移り住みました。
私はアブデさんとの再会は果たせませんでしたが、ガザで生まれ育ったモハメドさんが、現地の悲惨な状況を教えてくれました。