陸上自衛隊は17日、県内で大規模な地震が発生したことを想定した訓練を実施しました。阪神淡路大震災から30年の日に災害対応への意識を新たにした一方で、公道などを使った大規模な訓練が直前まで市民に知らされなかったことに怒りの声も聞かれました。

▼上江洲まりの記者
「中学校のグラウンドです。中学生たちが見守るなか、陸上自衛隊のヘリが着陸しようとしています」

陸自の第15旅団は17日、県内で大規模な地震が発生したことを想定し、孤立した集落の情報収集など初動対応の訓練を行いました。

訓練では午前10時ごろと正午ごろの2回、隊員約50人が名護市内の中学校のグラウンドでヘリコプターの離着陸訓練を行ったほか、国道58号などを通る行進訓練も実施しました。

生徒が見つめるなか沖縄三育中のグラウンドに着陸した陸自ヘリ






離着陸訓練は名護城公園でも予定されていましたが抗議する市民が広場に入っていたため安全確保のため中止されたということです。

▼沖縄三育中学校・野崎英司教諭
「北部の中で私たちのこういった場所を色んな方たちのために使えるのであれば、色んな使い方をして頂いていいんじゃないかなと思います」

▼名護市民は…
「こういった救助とか、そういう訓練だったら全然良いと思います。人命に関わることだし」

阪神淡路大震災の発生から30年となった17日、大規模災害に備えた訓練には肯定的な意見もありましたが、ヘリが市街地で離着陸するなど大がかりな訓練の予定が直前まで知らされなかったことなどに憤る市民もいました。

国道を通る行進訓練も実施された

▼訓練に抗議する名護市民
「あまりにも非常識だと思います。子どもたちの前でそういう訓練するのはいかがなものでしょうかね」

名護市役所によりますと、この訓練は3日前の今月14日に陸上自衛隊から実施の通知があったということです。