沖縄に駐留する米海兵隊のグアム移転をめぐり、海兵隊の総司令官が、計画は「私たちを間違った方向に向かわせる」などと発言していたことが分かりました。

沖縄の基地負担軽減を目的に、日米両政府が進める在沖米海兵隊のグアムへの移転計画。

複数のアメリカメディアによると、この移転計画について海兵隊トップのエリック・スミス総司令官が「私たちを間違った方向に向かわせる」などと発言していたことが分かりました。

この発言は現地時間の15日、ワシントンで開かれた記者との懇談の場で述べられたものです。スミス総司令官はこのほか、「グアムは危機の現場などからは遠い」などと発言。

中国を名指しし、「抑止力は、現場に存在してこそ勝てる。私にとってそれは第一列島線にいることを意味する」と述べたということです。

米海兵隊のトップが計画に否定的な見解を示すのは異例のことです。

▼中谷防衛大臣
「(米海兵隊のグアム移転は)今現実に実施をしている段階なので、これを変更をするとか、これに対して違う意見があるということは、未だ全く承知しておりませんので、まずこの発言につきましては事実関係を確認していきたい」

▼玉城知事
「沖縄の過重な基地負担の軽減のための日米合意ですから、我々としてはその合意事項を真摯に守っていただきたい」

在沖米海兵隊のグアム移転をめぐっては去年、第一段階となる100人の移転が始まったと発表されたばかりで、国内に動揺が広がっています。