「明日は我が身と思って」震災障害者2000人超との指摘も

馬場さんのように震災が原因で後遺症が残った人は、「震災障害者」と言われます。
住宅の被害は約67万棟、亡くなったのは6434人で、震災障害者は2000人を超えると指摘する声もあります。
ただ、国はこれまで、震災障害者の人数の把握を積極的には進めてきていません。

政府の国会答弁(2019年)
「原因にかかわらず、障害者への支援はすでに行っているため、新たに『震災障害者』を定義して、数や程度を把握する必要はない」
震災障害者について“定義することさえ必要ない”というのです。

馬場覚さん
「“忘れられている”の前に“知られていない”。こういうのがあるっていうのが理解されていないっていう状況」
自然災害の多い日本で、国だけでなく、多くの人に「明日は我が身と思って震災障害者の存在を知ってほしい」と馬場さんは考えています。

馬場覚さん
「『大変だったね』『知ってる』だけの表面的な理解ではなくて、『どうなんだろう』っていう、少しでも何か興味を持ってもらえることがすごく大切」
30年の月日が過ぎても、震災による後遺症と付き合い続ける人々。国が彼らの声に耳を傾ける日は来るのでしょうか。














