北海道ニセコ町で、まちづくりの活動に参加している小中学生が、その成果や課題を話し合って町に政策や要望を出す「子ども議会」が16日、同町で開かれ、町長らと意見を交わしました。

北海道ニセコ町では、2000年に制定された町の基本条例で、満20歳未満の町民がまちづくりに参加する権利を保障し、その権利を実現する手段として「小学生・中学生まちづくり委員会」と「子ども議会」を設置しています。

16日に開かれた今年度の子ども議会には、小学4年生から中学1年生までの17人が参加し、役場からは町長や幹部職員が一般の町議会と同様に説明員として出席して、質疑が行われました。

一般質問では、小中学校のスクールバスについて「帰りの便を増やしてほしい」という要望が小学4年生の子ども議員3人から出されました。
これに対して町側は「運転手さんの中にはスクールバスの仕事の後、スキー場へ行って別の仕事をしている方もおり、運転手さんの確保が難しい。しかし帰りの便が増えると、みなさんの放課後の活動がさらにしやすくなることはよくわかるので、検討したい」と答弁しました。

このほか「広場の遊具を増やしてほしい」「イベントを増やしてほしい」「広場や記念館のトイレが使える時間を長くしてほしい」「来町者にスキーを無料で貸し出して楽しんでもらいたい」など、子どもたちが日頃、困っていることや来町者に利便性を図ることなどの要望や提案が出されました。
また「小学生・中学生まちづくり委員会」が今年度行った活動として、同町福井地区で行った「防災・魅力マップ作り」と「マインクラフト(=ビデオゲームの1つ)を活用したまちづくり」についての取り組みが報告されました。


このうち「マップ作り」の報告では、同町郊外の福井地区で、去年7月、同地区の住民と一緒に町内を歩き、災害時に危険な状態になる場所と平時には街の魅力になる場所を見つけ出し、手書きの地図に落とし込んで「防災・魅力マップ」と名付け、町内の家庭に配布する活動を紹介しました。

