帝国データバンク松山支店によりますと、愛媛県宇和島市の生花小売業者「華月」と関連会社で花き作農業事業者の「葉月」、運送業者の「千華」の3社が自己破産申請の準備に入ったということです。

2007年に設立された華月は、宇和島市内の結婚式場や葬儀場、学校、ホテルへ生花の販売を手がけ、フラワーコーディネートを揃え提案力に強みを持ち、結婚式場や葬儀場での案件を受注するなど営業基盤を築いていました。

しかし、新型コロナウイルス感染症の感染拡大を受け、催事や学校行事の自粛・規模縮小から需要が急減する事態となり、財務状況も債務超過に陥っていたということです。

コロナ禍が収束した後も業績回復は進まず、2024年3月期の年売上高は約500万円にとどまり、資金繰りは多忙化していました。

また葉月は、華月で使用される菊を栽培することを目的に設立されましたが、華月の業績低迷に伴い2024年3月期の年売上高は約1400万円にとどまり、財務状況は債務超過に陥っていました。

グループで栽培された菊を中心に青果物の配送事業を目的に設立された千華は、華月・葉月の業績低迷に連動する形で2024年3月期の年売上高は約1200万円と厳しい業績推移となっていました。

これらのHKグループは業績回復の道を模索していましたが、具体策を打ち出せず、資金繰りがひっ迫し、今回の事態になったということです。

負債は3社合計で約4億6000万円です。