日中国交正常化から29日で50年です。かつて日本は、中国にとって新しい技術を学ぶ相手でしたが、今日では大きく変わってきています。EVやデジタルの分野では、日本の先を行く中国。日本の若者の中には、中国で起業するというケースも増えてきています。
■「“協調”と“競争”でお付き合い」経済界トップが共通して強調する“中国と日本の関係”

9月29日、都内のホテルで開かれたのは、日中国交正常化50周年の記念イベントです。林芳正外務大臣や二階俊博議員のほか、経済界のトップも出席しています。


“経済大国”となり世界に大きな影響力を持つ中国に、日本はどう向き合っていくのか。経済界のトップに聞くと、ある共通の言葉が…
日本商工会議所 三村明夫 会頭
「中国が発展するのは当たり前で、日本も別な面で発展する。したがって“協調と競争”は永遠に続くわけですよね」
ーー中国の成長発展をどう見ていますか?
経団連 十倉雅和 会長
「中国はいろんな新しいソリューション、ビジネスモデルを出している。中国は競争・協調の二者択一ではなく、“競争と協調”でお付き合いしていく」
“競争と協調”。この50年で日中の経済関係は大きく変わりました。
■「必要なのは遅れていることを認めること」自転車主流だった中国では“EV市場”が急成長

今から44年前、当時、副首相だった鄧小平氏が来日。松下電器や日産自動車の工場を視察し、技術協力を求めました。
鄧小平副首相(1978年当時)
「まず必要なのは、我々が遅れていることを認めることだ。遅れていることを素直に認めれば、希望が生まれる」
これは1980年の中国・北京の様子。庶民の足としては、車よりも自転車が主流でした。
しかし今、中国では、電気自動車の“自動バッテリースタンド”という、ピットに車が入ると自動でバッテリー交換し、わずか3分でフル受電の状態になるスタンドまで整備され始めています。
中国のEV車販売台数は去年、約330万台。前年の2.8倍になるなど、EV市場が急速に成長しています。