■「殺害や損壊の目的は知りませんでした」

そして「買い物の大半は娘と一緒にしたものですが、化粧品などそのほかにも多数のものを一緒に買っていて、その支払いを私がしたというだけです。殺害や損壊の目的は知りませんでした」とメモを読み上げ、無罪を主張しました。

また修被告は、瑠奈被告からキャリーケースの中身は聞いていなかったとして「ナイフやのこぎりを携えているとは知りませんでした。SMの道具が入っているんだろうなと思っていました。キャリーケースに頭の部分が入っていることが分かったのも家に持ち込まれたあとです。娘から頭部を隠したいと言われたことはなく、隠そうと思ったこともありません。ただ何もできなかっただけです」と主張。

法廷での田村修被告のスケッチ(14日)


ビデオ撮影については「浩子から抽象的にビデオを撮影してほしいと頼まれただけで、具体的な中身は知りませんでした。損壊行為をすると知ったのも撮影の直前のことです」と述べ、「早く通報しなかったことで被害者やその関係者の方々には一層のご迷惑をおかけし、申し訳なかったと思っています。ただ、私と浩子は警察がすぐ来ることはわかっていましたので、残された時間を娘と一緒に過ごすことで精いっぱいだった」と説明しました。

■弁護側「修被告は共犯にあたらない」と無罪主張

弁護側は修被告が瑠奈被告を現場のホテルまで送り届けるなどした事実は争わないものの、「修被告は瑠奈被告による男性殺害の計画について全く知らなかったため、共犯にはあたらない」として、無罪を主張しています。

裁判は夕方まで続きます。

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