転機が訪れたのは、4代目の竜一さんが金川製茶の生産を手伝い始めた2014年。紅茶に適した県外産の品種「べにふうき」を導入し、試行錯誤しながら竜一さんと生産を開始。



金川紅茶4代目 比嘉竜一さん
「偶然ものすごくおいしい紅茶っていうのができたりできなかったり。そこからはもう試行錯誤が続いていて。それぞれの工程でやることでどこにもない味に仕上げていった」

そうしてうまれたのは、香りが高く、沖縄では難しいといわれていた茶葉のうまみがしっかりと出た上質な紅茶。二人三脚で作った『金川紅茶』はコンクールで3連覇を達成し、全国の紅茶愛好家らの注目を集め、落ち込んでいた金川製茶の売り上げも徐々に回復していきました。

金川紅茶4代目 比嘉竜一さん
「素直に嬉しかったですね。でもやっぱり飲んで喜んでもらわないといけないのは買っていただいてお家とかで飲んでお店とかで飲んでもらってるお客様なので、コンテストとかで1位になるよりもその人たちに喜んでもらえないとやっぱり意味がない」


4代目の竜一さんは、いまあることに挑戦しています。県外から導入した茶葉ではなく、これまで存在しなかった沖縄独自の新しい茶葉を開発して、紅茶を生産することです。

金川紅茶4代目 比嘉竜一さん
「沖縄生まれ沖縄育ちのお茶の木がないんだったらやっぱり作ってみようかなってその取り組みはもう始めてます。今後より地元に愛してもらえたらなって思ってます」

現在は試作段階の茶葉を常連客にふるまうこともあり、期待が高まっています。その新しい紅茶の完成を一番楽しみに待っているのは、竜一さんの父、猛さんです。



猛さん「本当にいいのはね、お客さんにしか上げない。私には絶対上げない」
竜一さん「お客さんが来たタイミングで一緒に飲んでいるので」
猛さん「いや横に入り込んでちっちゃいカップでね」
竜一さん「自由に飲めないってだけで飲めはしてるんですよ」
仲村アナ「ぜひお父さんにも飲ませてくださいね!」

名護市伊差川を訪ねるとおいしさを探求し続ける紅茶が大好きな親子に出会いました!