2024年は盛岡市の中心市街地で、まちづくりの未来に関わる大きな変化がありました。12月22日、盛岡市中ノ橋通にある複合商業施設monakaで、盛岡四高音楽部による合唱ライブが行われました。
クリスマスメドレーを中心とした40分ほどのミニライブに買い物客や近くを訪れた人が足を止めて聞き入りました。
(訪れた人は)
「すごい素敵です。こういうイベントももっとやってほしいですね
(monakaができてから変わりましたか?)変わりましたね。
肴町全体が活気があふれたような気がします」
7月、盛岡市中ノ橋通のNanak跡地に整備が進められていた複合商業施設「monaka」がオープンし、大勢の買い物客でにぎわいました。
(行列に並んだ女性は)
「盛岡の真ん中だからmonakaでしょ。今まで以上に盛り上がってほしい」
7月11日の開店から3週間の入店者数は実に44万人。
しかし、その後はオープン時と比べて徐々に減っていて、今回の音楽イベントは冬場の集客を狙った取り組みでもありました。
monakaの大石仁雄社長も確かな手応えを感じていました。
(大石仁雄社長)
「商業施設というものはただ単に商品を売るサービスを提供するだけではないと思うんです。さまざまな形でこの街を楽しめるようなそういったイベントを企画、実行してまいりたいと」
会場は2階の階段の踊り場のような空間で吹き抜けになっていることから、音響的にも3階からも見られるという立地面からも効果的だったと言えそうです。
また、monakaはバス停側がガラス張りになっていて、にぎわいが外からも見えるという点が「周囲が活気づいた」という印象につながっているのかもしれません。
(奥村キャスター)
「そうした中でちょっと心配になったのが7月のオープン以降、入店者数は減少しているのですか?」
(江幡記者)
「そうですね。オープンから最初の3週間で44万人。その後、8月は40万人。
9月は35万人。10月は28万人。11月は23万人となっています。
オープン時はある意味特需と言えますのである程度、下がるのは自然な流れともいえます。それでも平日で7、8000人、土日で多い時は1万2000人~3000人ということで、にぎわいの拠点としてのインパクトは大きいです」
(奥村キャスター)
「にぎわいを持続させるため対策は何かあるのでしょうか」
(江幡記者)
「大石社長の話の中にもありましたが、商品を売る、サービスを提供するという機能だけでなく音楽ライブのような芸術文化の発信など複合的な機能を持たせることで来店理由を増やすというのは重要かもしれません。加えて、monaka単体ではなくエリア全体でどのようににぎわいを創出するか試行錯誤が始まっています。
その一つの拠点がこちらの駐車場です。monakaの西側およそ150メートル先にある、中津川に面したこの場所が7月下旬から10月末までこのように期間限定の公園に生まれ変わったんです。
その住所から「なかのはし1-1ひろば」と名付けられました。
新たなにぎわいの拠点の誕生をきっかけに、空き店舗が目立つ地域をどう活性化させるか、盛岡市と肴町商店街青年部が開いた勉強会で出たアイデアを基に、盛岡市が社会実験として試みたものです。その成果は・・・
(吉田記者リポ)
「クラフトフェアの会場は盛岡城跡公園ですが、川をはさんでこちら側にはグルメを楽しめるイベントも用意されています」
(訪れた人は)
「ここ通っている時に子どもたちが見ていきたい!と言ったので来ました」
「盛岡の街を散策しながらいろいろお買い物したり食べたりできて楽しいですね」
10月に開催された『北のクラフトフェア』では、グルメイベントの会場として活用され多くの人でにぎわったほか、10月末までの期間中子どものための運動教室や野外映画館など、31のイベントが催されました。
北のクラフトフェアのような大きなイベントで活用するのはもちろんですが、継続的に何か行われている場所として認知してもらうことで、人が集まるきっかけにするというのは、monakaも周辺エリアも同様だと思います。