どのように約60人の貸金庫から十数億円を取り出したのか
さて、肝心のセキュリティーですが、貸金庫のカギは資産を預けている人自身が管理しているので、銀行側で勝手に開けることはできないはずでした。
では今回、三菱UFJ銀行の行員の女性は、どのようにして約60人の貸金庫から十数億円相当もの資産を取り出すことが出来たのでしょうか。
使われたのは、絶対に使えないはずのスペアキーでした。
利用客がカギをなくしてしまった時のために、スペアキーは銀行で保管されています。

このスペアキーを専用の封筒に入れ、その封を開けたらわかるように利用客の印鑑と銀行印で割印をし、専用の機械に入れて施錠。
取り出すと記録が残るという厳重な管理です。
しかし、問題の行員は支店長代理という立場で、この機械を管理する責任者でもあったため、勝手に封筒を取り出し、スペアキーを使って貸金庫を開けることができたのだといいます。