地元の中小企業はこれから先どう生き残ればいいのか?そのサポートを行なう新たな取組みです。150年近い歴史を持つ餅店に授けられた秘策とは?
新商品の名は “コーヒー大福”か “キリマンジャロ大福”か
大福や豆餅など出来立ての餅菓子がずらりと並びます。創業は明治10年。岡山市の老舗の餅店です。将来へ向けて次の一手を打とうと、この日は専門家と相談です。

「催事に向けて何種類か用意したので。こっちがキリマンジャロ、これはちょっともうできる前からいい匂いがしてたんで」
「皮がうまいな」
「ありがとうございます」
(大滝餅 大瀧健嗣社長)
「最近は、生地が薄い大福が流行りなのかなと思うんですけど、うちが餅屋なので、けっこう生地にこだわって」
相談に乗るのは中小企業の経営支援などを行なう公的機関・岡山県信用保証協会です。大滝餅は地元・岡山市内では餅菓子のみならず赤飯や弁当なども人気。それでも老舗の餅店が新商品の開発に取り組まねばならない理由がありました。
(大滝餅 大瀧健嗣社長)
「人口もどんどん減って行きます。高齢化も進んでいく中で、地方の和菓子屋さんで何をするにしても。やっぱり県外を飛び越えて海外に行く人もいると思うんですけど、そちらへ向けて発信していかないと、いずれ先細るのが見えているじゃないですか」
後継者問題などもあり、老舗の餅店や和菓子店の数は年々減少してきています。さらに餅菓子や和菓子は今やスーパーやコンビニエンスストアで、手軽に購入できることが専門店には大きな痛手です。どうすれば老舗企業は生き残ることが出来るのか。社長の大瀧さんは、今後の事業展開も見据えてネーミングや売り方についてアドバイスを受けます。

「(この商品は)普通に言えばコーヒー大福」
「コーヒー大福で行くのか、それともあえてキリマンジャロに限定して品名を付けるとかね、そうするとこだわっているというのがネーミングから出てくるでしょ」「そうすると名前からしてお客さんに伝わりやすい」