新潟県新発田市佐々木で商業印刷や事務用印刷を手掛けていた『エンジュ』が、17日に自己破産を申請し、23日に新潟地方裁判所新発田支部から手続開始の決定を受けました。民間の信用調査会社・東京商工リサーチによりますと、販売不振が原因とみられています。
1934年に設立された合資会社に由来する『エンジュ』は、1995年に株式会社へ移行。オフセット印刷による各種印刷物の製造を手掛け、 折込チラシの他、事務用印刷物や定期刊行物の印刷も行い、2012年9月期は8億1259万円の売上高を計上していました。
しかし、折込チラシの需要低下や同業他社との競合もあり、売上高は減少基調に。
2020年以降の売上は3億円台が続き、2023年9月期の売上高は3億3033万円となっていました。また、2013年からは赤字損益の状況も続き、債務超過額も1億2035万円に拡大し、今後の事業継続が困難と判断した模様です。
また、帝国データバンクによりますと、近年は新規事業としてデジタルサイネージのほか、ホームページや動画の制作も手掛けていましたが、設備の老朽化や借り入れの負担もあって目覚ましい好転は図れず、中小企業庁の中小企業活性化協議会や新潟県事業継承・引継ぎ支援センターなどとも協議を続けていました。
負債総額は約5億9360万円とみられています。