船の事故を防ぐには、まずは見張りが大事です。

事故のあった海域を管轄する徳山海上保安部の管内では、過去5年間で、プレジャーボートの衝突事故は7件起きています。このうち6件の原因は「見張り不十分」でした。
徳山海上保安部・伊藤日出男・交通課長
「当然走る以上は、周囲に対する見張りを厳重にしていただくこと、可能な限りスピードを落とした形で航行いただけると事故の発生も少ないと思われます」
不幸にして事故が起きてしまったらー。
命を守る大きな力となるのが救命胴衣です。
山口県の東部を管轄する第六管区海上保安本部の過去五年間の統計でみると、着用していない状態で転落した62人のうち28人は死亡または行方不明になりました。
一方で救命胴衣を着用して海中に転落した人は30人。このうち5人が死亡したか、行方不明となっています。

こうしてみると救命胴衣の着用で生存率が大きく上がることは間違いないといえますが、救命胴衣をつけてさえいれば命が守られるわけではないこともわかります。今回の事故で死亡した3人も、全員救命胴衣を着用していました。
すこしでも、生存率を上げるためにできることはあるのでしょうか。
まず、実際に救命胴衣を着るとどうなるのか、徳山海上保安部の協力のもと記者が水に入って体験しました。
まずは一般的な、着るタイプの救命胴衣です。
tys 安達誠 記者
「一般的な救命胴衣は上半身がしっかりと守られている分安心感がありますね。股下にも上半身を支えるベルトがあり、自然と足も上がりました」
足が前に浮くことで楽な姿勢で呼吸をすることができました。
続いて、膨張式と呼ばれる救命胴衣。落水時にセンサーが反応して自動でふくらみます。腰巻きタイプは脇腹を覆うように膨らみ、頭が浮いた状態になります。
一般的な救命胴衣よりコンパクトで持ち運びやすいのも特徴です。

しかし、実験の中では「これさえ着けておけば安心」とはいかないことも分かりました。
着るタイプでは、股下のベルトをしていないと、脱げそうになりました。膨張式の救命胴衣では、正常に膨らまなかった場合は危険が伴うことがありました。
膨らみ方によっては顔が水面に近くなり、波を受ければ海水を飲み込んでしまって、パニックになってしまうかもしれません。














