いまだ差別や偏見が根強いハンセン病について正しく理解してもらおうという講座が瀬戸内市の国立療養所、邑久光明園で開かれました。
講座は、元患者らの生活のサポートをしている社会福祉法人大阪府済生会ハンセン病回復者支援センターなどが、差別や偏見のない社会の実現につながればと毎年、この時期に開いているものです。
ハンセン病問題について関心がある大阪府民ら約30人が参加しました。

(参加者)
「教員なんですけど、今、教育委員会で教職員向けの人権研修を受けていて、(ハンセン病について)もっと学びたいなと思って」
らい菌によって、主に皮膚や末梢神経が侵される「ハンセン病」。
感染力は極めて弱いにも関わらず、患者は強制的に隔離され、社会の差別や偏見が助長されました。
きょう(11日)の講座では、光明園の青木美憲園長が医学的な根拠を示しながら、国の隔離政策は不要だったと説明しました。
(邑久光明園 青木美憲園長)
「見た目が差別の対象になりやすいという点はあるんですけども、うつりにくいし、命にも関わらないので、この病気は隔離の必要性は低かったと考えられています」