全国に店舗を展開する、プラモデルなどを取り扱うチェーン店が、松山市内に、四国で初めてとなる店舗を出店しました。
専門家は、思わぬ経済効果が期待できる可能性もあると指摘します。

歩道に伸びる長ーい行列。
およそ400人が並ぶその先には。
週末、松山市内にオープンした、プラモデルなどを取り扱うチェーン店「タムタム」です。

四国初出店となる松山店。
およそ200平方メートルの店内には、飛行機や車のプラモデル、鉄道模型など、およそ8万点が並びますが、目玉はなんといっても…。

(香川から)
「午前4時くらいから並んでいる(※開店は10時)」
(お目当てがある?)
「あります、MGEXのストライクフリーダム」
(えーと…)
「ガンダム、ガンダムです」

(市内から)
「午前5時くらいから並んでいる(※開店は10時)」
「甥にクリスマスのプレゼントを。ガンダムのプラモデルを」

そう、人気アニメ「ガンダム」のプラモデル、いわゆる「ガンプラ」です。

(店員)
「タムタム松山店、開店します!」

寒空の下に朝早くから並んだ人たちは、続々と店内へ。
お目当てのプラモデルが並ぶ棚に押し寄せると、買い物かごから、あふれるばかりに積み上げた商品を…次々にお買い上げです。

(今治から)
「珍しいもの(ガンプラ)ばかりが置いてある。ボーナス出たので」

店によりますとこの週末、土日合わせておよそ8500人の客が訪れたということです。

(タムタム松山店・髙橋幸治店長)
「実店舗に来てもらい商品を見てもらい楽しんでもらい、お買い物してもらえるのがいいところ。年齢問わず、大人はもちろん家族連れにもぜひ遊びに来て欲しい」

プラモデルなどを買い求める人たちで熱気に包まれた店内。

少子化が進む中にあっても、おもちゃ市場の規模は年々拡大していると、専門家は指摘します。

(いよぎん地域経済研究センター・菅正也 主席研究員)
「少子化にも関わらず、玩具市場というのは伸びている。特に2023年度は初めて1兆円を超えるという伸びを見せている」

今や1兆円市場にまで成長したというおもちゃ市場。
専門家は、その背景に顧客層の変化があると言います。

(いよぎん地域経済研究センター・菅正也 主席研究員)
「いわゆる『推し活』という、子ども向けだけではない、大人も巻き込んだ顧客層の拡大というのが考えられる」

その上で、今回、松山に出店したような、プラモデルなどを専門に取り扱う大型店舗の持つ集客効果の大きさや、もたらされる可能性のある経済効果についても言及しました。

(いよぎん地域経済研究センター・菅正也 主席研究員)
「県外からも客が来てくれるでしょう。プラモデルとかフィギュアも、再現度が高いなど、精巧な作りというので、海外の人の人気・評価が高いので、インバウンド需要も見込める効果かと思う」

行列を持って迎えられたこちらのお店、ひょっとすると今後、松山を訪れる外国人観光客にとっても、新たな人気スポットになるの…かもしれません。