長崎市の端島炭鉱では、1964年8月坑内で自然発火による火災が発生し、この事故を機におよそ500人の鉱員が島を去りました。NBCのライブラリーには事故の1年後に再開された採炭に沸く鉱員たちの様子が記録されています。

1965年(昭和40年)9月、「端島炭坑」で待ちに待った石炭が再び掘り出されました。
前年に起きた坑内のガス爆発事故が起きて以来、端島炭坑では新たな採炭場所を開発するまでの半年間に渡って出炭が途絶えていたのです。

この日はその新坑で採掘された初めての石炭が「初出炭」と書かれた幕とともに地上に上げられ、坑口に詰めかけた作業員らから一斉にバンザイの声があがりました。

「三ツ瀬」と呼ばれたその新坑は海底から350メートル下の地中にあり、
石炭の埋蔵量は700万トンと推定されました。

久しぶりの「黒ダイヤ」産出に島はお祝いムードに包まれました。