「あなたに詐欺の嫌疑がかかっている」などという警察官を名乗る男からの電話をきっかけに、高知県宿毛市に住む女性が現金63万円をだまし取られていたことが分かりました。

高知県警によりますと3日午後1時ごろ、宿毛市に住む50代女性の携帯電話に、警視庁捜査二課のサカモトマナブと名乗る男から女性の本名を名指しした上で、「あなた名義の楽天カードが犯罪に利用されており、詐欺の嫌疑がかかっている」「このままでは身柄が拘束される可能性がある」と電話がありました。

女性が心当たりがないことを伝えると、兵庫県警のアンドウコウイチと名乗る男に代わり、「電話で手続きを進めます」「手続きが済めば嫌疑も晴れます」などと言われ「捜査特設0065(ゼロゼロロクゴ)」というLINEアカウントと、ビデオ通話でやり取りをするようになりました。

男はビデオ通話で警察手帳らしきものを見せ、「嫌疑を晴らすためには口座の審査が必要」「1時間以内に返金する」などと説明。

その後女性は指定された口座に2回に分けて現金63万円を振り込みだまし取られたということです。

県内では2024年に入って51件目の特殊詐欺の被害で、被害額はおよそ2億円に上っています。