衆議院大分3区選出の岩屋毅議員が外務大臣に就任してから2か月が経ちました。外遊デビューを果たし、各国との議論に飛び回る岩屋外務大臣がOBSの単独インタビューに応じ、日本の外交や政権運営への姿勢について語りました。

強行日程でゼレンスキー大統領と会談

今年10月に発足した石破政権で外務大臣に就任した岩屋氏は、11月12日からペルーで開催されたAPEC閣僚会議で外遊デビューを果たしました。その後、25日からはイタリアでのG7外相会合に出席し、各国との関係構築を進めています。

岩屋外相:
「息つく暇もない2か月間でしたが、ようやく外遊も2回行い、外務大臣としての仕事のリズムがとれるようになってきたと感じています。相手国の外務大臣とできるだけ直接対話して信頼関係を築くため、早く関係国に行き渡るようにしたいとがんばってきました。外交プレーヤーとして早く認識してもらえるよう、さらに努力を続けていきたい」

また、2つの国際会議の間にウクライナにも訪問。戦争状態が続くなかで、隠密行動を余儀なくされ、1泊7日の強行日程でゼレンスキー大統領と会談し、意見を交わしました。

岩屋外相:
「ウクライナはまさに戦時下にあるということを肌で感じてきました。戦いが始まってから1000日を超えているので、なんとか早く公正な形でこの戦争を終わらせなければいけない。日本の主催で、ウクライナの地雷対策のための国際会議も行っていますが、地雷除去に向けての支援もしっかりしていきたい」

強気とか弱気とかではなく…

トランプ次期大統領の就任を控えるアメリカや、関係が悪化している中国など、国際情勢はめまぐるしく変化していて、日本外交にも課題が山積しています。難局を乗り切るため、岩屋大臣が考える外交姿勢とは?

岩屋外相:
「強気に出るとか弱気に出るとか、そんなことだけで外交を評価するというのはどうなのかと正直思います。言うべきことは言わなければいけないし、伝えるべきことは伝えなければいけない。どうやったら解決に至るかを第一に考えて対話し、そして協調ということを常に念頭に置いて外交に臨んでいきたいと思っています」

一方、国内では10月の衆院選で自民党が大幅に議席を減らし、少数与党という厳しい政権運営が続いています。主要閣僚として石破総理を支える岩屋大臣は、国民の審判を重く受け止めた上で、「今こそ野党も巻き込んで政治改革を進める」と強調。謙虚で丁寧な議論に徹し、信頼回復に尽くす考えです。

岩屋外相:
「審議にさらされる立場からすると、しんどいことではありますけど、“熟議の政治”といった形に変えていきたい。そのやり取りをしっかり見てもらうことによって、国民の皆さんが正しい判断をしてくださると思っています。道のりはもちろん厳しけれど、それを信じて誠心誠意・謙虚で丁寧な議論を心がけ、そこに向かって精一杯努力をするという以外にないと考えています」