■国葬「反対」6割 閣僚も「説明足りていない」


国葬に反対する声は日増しに大きくなっています。週末行われた毎日新聞の世論調査では、国葬反対は前回から9ポイント増えて62%となり、賛成の27%を大きく上回りました。

共同通信の調査では、反対、どちらかといえば反対が60.8%。賛成、どちらかといえば賛成が38.5%となっています。この状況に閣僚からも…


ーー(国葬への)理解が広がっていない原因は?

浜田靖一 防衛大臣:
まだその意味では説明が足りていないということだと思います。

浜田防衛大臣は政府の説明が足りていないという認識を示しました。

■国葬の根拠 幻の“国葬法原案”には…


安倍元総理を国葬にする根拠はどこにあるのか。過去の記録をさかのぼると、その曖昧さが浮かび上がります。

1951年に参議院法制局が国葬についてまとめた「国葬法」の原案によると…


成城大学 文芸学部 森暢平教授
「重要なところは第三条で誰を国葬にするかという基準が書いてあります」

国葬法原案
「国葬法第三条。国にとって特に顕著な功労のあった者が死亡したときは内閣はその葬儀を国葬とすることができる

国葬の基準を定めようとしたものでしたが、これが国会で議論されることはありませんでした。


成城大学 文芸学部 森教授
「国会の決議、すなわち国民の意思ということだと思いますが、それを国葬決定に関係させることが議論できないまま50年以上が過ぎてしまった」

今回の安倍元総理の国葬も国会で議論されないまま政府の判断で決められました。


成城大学 文芸学部 森教授
「国葬は何のためにするのか、どうして必要なのかという議論が重要だということを、過去の国葬法案(原案)は示していると思っています」