学校での1000人あたりのいじめの認知件数が山形県は4年連続で全国最多となっています。

こうした中、いじめを防ぐための取り組みなどを話し合う審議会が県庁で開かれ、今年はSNSなどでのいじめが多く確認されていることがわかりました。

きょう県庁で開かれたいじめ問題審議会は、弁護士や教育の専門家などで構成されています。

昨年度、県内の小中学校、高校、特別支援学校で確認されたいじめの件数は1万2021件でした。

1000人あたりでみると117.7件で、4年連続で全国最多となっています。

一方で、心身に支障をきたすなどの重大ないじめの件数は、1000人あたり0.02件と全国でも2番目に少ない件数となっています。

この結果について県は、独自のアンケートやスクールカウンセラーの配置などからいじめを訴えやすい環境があり、積極的に認知し、早期にいじめに対処できていると分析しています。

きょうの審議会では、いじめを認知した後の子どもへの寄り添い方について課題があがりました。

県スクールカウンセラー 坂本ミカさん「いじめを受けた側の子の相談は先生からよく依頼されるが、いじめをした側の子の相談がなかなかあがってこない」

スクールカウンセラーからは、加害者が同じことを繰り返さないためにも、被害者だけでなく加害者の心のケアも大切だという意見が出されました。

また、県の調査では、今年はSNSなどでからかいの言葉を送るといったいじめも多くなっているということです。

県では、表面化しにくいSNSでのいじめの早期発見にも取り組んでいくとしています。