「農業としてコショウ栽培で生計を立てるまでの域には、誰もまだ達していないと思います。いくらでも仲間はウェルカムで、みんなで胡椒を植えてもらうといいかなと」
見学会に参加した人たちに、長年かけて培ったノウハウを惜しみなく伝えた芳野さん。徐々に仲間を増やしています。栽培が広がることで、まだ把握していない課題を見つけて解決するなど、安定生産につなげたり、品質向上に期待しているのです。

▽飲食業
「スパイスの栽培って大変だと思うんですよ。コショウは僕も何度かチャレンジしたことがあるんですけど、なかなかうまく育たなかった。生産者の方がいろんな工夫して育てた素材があるなら、僕たち料理人も生産者と組んで、どう料理に活用していくか、一緒に取り組んでいきたい」
▽農家
「胡椒栽培、以前はあまりうまくいかなかった。改めてもう1回しっかりやりたいなと思っています」
▽農業生産法人クックソニア 芳野幸雄代表
「やんばる中の1軒に1本、コショウの木が植えられているような未来を僕は想像しています。名護が “スパイスのまち” となって『スパイスのまち宣言』なんてことができると面白いことが起こるのではないかと、今から想像してます」
まちの人々を巻き込みながらの、国産コショウ栽培の挑戦。今後の動きに注目です。
<MEMO>
芳野さんは今後もコショウハウスの見学会のほか、料理の提供などを企画していくということです。「cookhal」のSNSからご覧ください。(取材 黒島ゆりえ)